| インドで結婚式にお呼ばれしちゃった |
日本でも秋は何かと行事が多いものですが、インドでは10月、11月と、ダセラだ、ディワリだ、イードだ、グルナーナック生誕記念日だと、祝祭日が目白押し。それに加え、結婚式に吉日とされる時期らしく、町中の公園に天幕が張られていたり、連夜にぎやかな(ちょっとうるさい?)バンドの音が聞こえてきたり、という季節です。おっと、マダム三人寄ればなんとやら、バンドよりもかしましいおしゃべりが聞こえてきます。
マダムT:ねえねえ、私、来週の土曜の晩、結婚式なの。
マダムN:あ〜ら、大変、お宅のお嬢さん、もうそんなお年頃?
マダムT:そうじゃないわよ!(自称ヤングマダムの私に、何て言いぐさ?!)、主人の職場のスタッフさんの披露宴に招待されたの!
マダムK:それは、インドの文化・習慣に触れるいい機会ね、ぜひ行ってらっしゃいよ。
マダムT:それでね、招待状には「8時開始」って書いてあるんだけど、ほら、なんでもなかなか時間通りに始まらないでしょ、インド。その日はいったい、何時ごろ行ったらいいのかしら?
マダムN:あのね、なんでも時間、時間、って追い立てるのは健康に悪いわよ。でもまあ、あんまり待つのも、悪いかもね。
マダムK:8時と言ったら、花嫁さんは準備を整えて披露宴会場で待っているけれど、花婿さんの方は、その頃、自宅でのプジャを終え、それから白馬に乗って、花嫁の元へと向かうのよ。
マダムN:そしてその後を、うるさい…じゃなくて、にぎやかなバンドがついていくのね。それと、電飾! ディズニーランドもかくや、という華々しさだわ。
マダムK:花婿の家族・親族や友人たちも、一緒に行列を作っていくのよ。
マダムN:その行列に加わったことのある日本人マダムもいるらしいわね。
マダムK:まあ、とにかく、時間通りに行っても、まだ人も少ないし、お料理もないし、そうねえ、2時間くらい余裕を見て10時に行っても大丈夫じゃないかしら。
マダムN:時間通りに行ったら料理がないなんて、お腹が空いて困るじゃない。
マダムK:だから、出かける前に、おうちで軽く食べていった方がいいわね。(まあTさんはNさんほど食い意地が張ってないと思うけど) 一応9時ごろには、インド式スナック各種が出ると思うよ。
マダムT:10時に行ったんじゃ、もうすっかり夜遅いし、そんなに長居は出来ないわ。お祝いを渡したら(N:そして慌てて料理を食べたら)、もう帰るのに気が急くけれど、お祝いって、いつ渡したらいいの?日本の披露宴みたいに、受付に誰か居てくれるのかしら。
マダムN:ちょっと待って。そもそも、お祝いって何を持っていくの?
マダムK:お祝いを現金で持っていくときは、端数が付いていないといけないんだけど、それは、結婚祝儀用の封筒があって、その封筒に1ルピーコインが付いているから、それを使えば大丈夫。町の文房具屋さんでも売っているわよ。金額は日本と違って、偶数は良くないとか、4は避けるとか、気にしなくてもいいわ。
マダムN:札束が首飾りにみたいになっているのも、個人的には気に入ってるんだけど…。でも、さすがにちょっと恥ずかしくて、持っていけないかも…。(ちなみにあれは数百ルピー分で、近所の人などが持っていくのに手頃、らしい)
マダムT:それで、今回はおいくらぐらい包んだらいいのかしら?
マダムK:うーん・・・。それは本当に難しい質問なのよ。それまでのお付き合いの程度にも依るし、式の内容にも依るし。地方出身の人だと、いったん郷里に帰って、主な儀式はそちらで済ませてから、デリーでは簡単なお披露目をするだけ、というケースもあるしね。
マダムN:うちはこの間、夫のオフィスの人の結婚式に、1500ルピーを持っていったんだけど…。(大丈夫かな、少なすぎたかな)
マダムK:まあまあ妥当なところだと思うけどね。
マダムT:お祝いの品、というのはどうなの?
マダムK:私は結婚式・披露宴に招かれることも多いから、日頃から日本の物を心がけて用意しておいてあるの。特に、社会的地位の高い人は、お金だと、ちょっとくらい多めに包んでも、逆に気が引けるでしょ。いかにもジャパネスク〜、っていうのも好評だし、今までで一番、気に入ってもらえたのは、なんと電気毛布でした〜。
マダムN:そんなの、用意しておけないよ。
マダムK:一般的には、ディナーセット(食器)や電動ミキサーなんかを贈るのも流行ったけど、最近、みんな持っているからねえ。
マダムT:そのご祝儀は、いつ、誰に渡せばいいの?
マダムN:受付も、席次表も、式次第もないから、その場にどんな人がいるのか、何が起こっているのかちっとも分からないのよね、インドの披露宴。新郎の上司や、新婦の恩師の、長いスピーチを聞かされることもないのは助かるけど。
マダムK:お祝いは、直接、新郎・新婦に渡すのよ。会場のメイン舞台にしつらえた椅子に、精一杯、きれいに飾って(花婿はターバンみたいな帽子を被って、すっかりマハラジャ、花嫁も豪華なサリーを着てマハラニ)座っているから、そばに行って、お祝いの言葉をかけてあげながら、渡してね。渡されたお祝いは、そばに付き添っている親戚の人たちが、管理してくれるから。
マダムT:肝心なことを忘れてた!パーティーと言えば、おめかし。おめかしと言えば、いったい、何を着ていったらいいのかしら。日本だと、白は花嫁の色だからダメ、とか、あまり派手なのはダメ、とか、あるけど。
マダムK:白がダメなのは同じなんだけど、理由は全く違うの。インドでは白が「お葬式、お弔いの色」なんだって。でもミラーワークがついた豪華なものならパーティーでもOKよ!その他、黒は、イスラム教徒の人たちが好む色と思われているので、これも避けた方が無難かな。お祝いらしく、明るくて華やかな色がいいと思うわ。
マダムT:やっぱり、サリーとかパンジャビドレスとか、インド服がいいと思う?
マダムK:洋装でもいいと思うけど、スカート丈を気にするくらいなら、パンジャビの方が気楽かも。足下も、サンダルでいいし。
マダムN:動きやすくて、ボリウッド・ミュージックナンバーで踊るときもいいかも?!
マダムT:え〜、踊るの〜?(T&K:まったくもう、Nさんらしいわ…)
ということで、ちょっぴり不安ながらも、興味津々、期待に胸をふくらませ、当日の晩を楽しみにするTマダムでした。(T:新しいパンジャビドレス、買おっかな〜)
(注)ご想像の通り、広〜いインド、そして多様な宗教ですから、「これがインドの結婚式だ!」というものはありません。今回はあくまで、日本人マダムが、友人・知人の結婚式に招かれたときの、極めて基本的な諸注意?について書いてみました。なお、文中三人のマダムのモデルは、特定の人物ではありません。捜さないでね〜。
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